ポカリスエット物語(後編)

■ポカリスエット物語2

ポカリスエットを理解して頂こうと、
営業チームは、各お店を回るも….

店主の評判が悪く、なかなか店頭に置いてもらえない。

なんとか置いて頂いても、売れず、
…日々だけが過ぎる。

そんな時、救世主が現れる!

1981年、石原裕次郎さんが大手術を行い成功したのだが、

ベットで目を覚ました裕次郎さんの第一声が、

「ポカリスエット飲みたいなぁ….」
であったと、兄の、石原慎太郎さんが会見で話し、話題に。

社長命令で、即、トラック1台分のポカリスエット
慶應病院へ届け、更に、話題に。

さすが、「昭和」の大スター!
売上げが、徐々に伸びる。

ボス
(さすが、ボス!!)

更に営業チームは、ターゲットを絞る。
「子供やスポーツ選手」だ!

手法は、ターゲットに、この味を覚えてほしいので、無料で配る!!

特に、先入観の少ない、運動している子供に、
ポカリを伝える!!

各地域の営業マンは、少年野球チームの練習後を見計らい、
コーチに、この飲料の特徴を説明し、子供たちに配る。

喉の渇いた子供達は、「美味しい」と、一気に飲み干す!
そして、毎回練習後に届け、この味を植え付けたのだ。

….思い出せば、当時、スポ少の野球少年だった僕は、
試合後、いつもポカリが配られていた事を思い出す。

こうした2年を経て、世間の認知も上がり、後は日の出の勢いだ!
気がつけば、大人も子供も、あの味を求めていたのだ!

ちなみに、ポカリスエットのCMで注目されたのは、
俺の森高千里!!

1986年CMでは、電車の中で書を書く森高千里に、
糸井重里氏が突っ込みを入れる
という、
不思議な内容だった記憶が。

俺の森高
(俺の森高…)

ポカリスエットのCMは、コカコーラのCM同様、
時代を伝える華となり、数々のスターや曲を輩出。

ポカリをヒットした大塚製薬は、国内では、他の主力製品に力を注ぎ、
ポカリスエットは、海外へ。

そして、
現在、力を入れている地域は、中東。
狙いは、ラマダン!

….ラマダンの期間中は、日の出から日没まで、
飲酒喫煙が禁じられ、ラマダンが終わると、
「食品価格が高騰する!!」

日没あけに、イスラムの人々にポカリを無料で配り、
ラマダン以外は、
普段は店頭に並べるのを繰り返す。

ポカリの栄養素も理解して頂き、
中東イスラム圏内でのポカリスエット人気は凄まじい!
日本より人口多いし、ライバルもいない…

ポカリスエットも素晴らしいですが、
大塚製薬の「戦略」素晴らしいです。

抜きん出たものを、世に出すためには、
2つ大事な事があると聞きます。

「ニュージャンル」
「意表をつく、戦略」

….ポカリスエット物語、2回に渡り、読んで下さいまして、
ありがとうございました…. 
(内容は、2年程前、TV放送されたものをメモし、
そこから、再度、調べたもの)
                    (終)