■11月6日 松田優作さん命日
明日、11月6日は、俳優松田優作さんの命日です。
亡くなられたのは1989年…そうバブル絶頂期を迎えた平成元年…
■1989年の松田優作
…11月7日、松田優作さん死去をNHK朝のニュースで知った時は、「まさか…」信じられなかった。
当時の松田優作さんは40歳。バリバリの映画スター。軽々しくテレビ出演するタイプではなく、自身が出演なさったハリウッド映画「ブラックレイン」も上映時期。いち視聴者からみると高倉健さんと並び、偉大かつ遠き存在のカリスマ俳優でした。
■我がヒーロー「ジーパン刑事」
僕にとって、人生初めてのヒーローは、ジーパン刑事(松田優作)です!
…ジーパン刑事を知ったのは、母の実家。その頃、母親が入退院を繰り返し僕は母の実家で暮らしてました。
夕方になると祖母(ばば)はいつも羊羹をかじりながら再放送の「太陽にほえろ」(日本テレビ/山形県内再放送のスポンサーは実家の岸本店/カクイチ醤油)を点けます。
そしてカッコイイオープニングを聴きながらテンションあがると、長身長髪ベルボトムジーンズをはいたジーパン刑事登場!
ジーパン刑事は拳銃を持たず、犯人に対し熱く説得、凶悪犯には気迫の飛び蹴り!!
…また、歩道橋を昇り降りするおばあちゃんをおんぶしてあげたり、その人情味っぷりも大好きでしたね。
当時は「ウルトラマン」や「仮面ライダー」ブームで、幼稚園での遊びも周りはウルトラマンごっこや仮面ライダーごっこでしたが、僕は赤い血を流し、汗もかき、涙流しながら心と心で対峙するジーパン刑事にハマってました。
■松田優作歴代作品 「太陽にほえろ」~「探偵物語」~「家族ゲーム」~「ブラックレイン」
72年「太陽にほえろ」のジーパン刑事以降、松田優作はアクションスターとして、ワイルドに時には冷酷な場面を演じ、70年代を駆けぬけます(遊戯シリーズ…)
79年「探偵物語」(日本テレビ)では、主演の探偵工藤ちゃんを演じますが、この作品では、当時の日本映画ドラマに対するアンチや実験、そして表現方までチャレンジ。結果、ハードボイルドにルパンの要素を組み込んだような時代を先どる名作を仕上げます。
83年には森田芳光監督発案のもと斬新な家庭教師を演じ、映画賞を総ナメ。以降は、純文学(それから、嵐が丘…)にもチャレンジし、松田優作という物凄いオーラや存在感を消し、作品に染まります。
そして、1989年「ブラックレイン」にて、念願のハリウッド進出を果たしたのです。
が、実は、撮影前から癌に侵され、それを奥さんにすら伝えず、凶器に満ちた戦後のニュー日本人像を演じお亡くなりになりました。
■蘇える松田優作(大下英治 YOUTUBE)
松田優作さんという俳優、松田優作さんという個人を知る上で、興味深き本がございます。
「蘇える松田優作」(大下英治/広済堂文庫 1996年)
また、この本の感想を岸哲蔵なりに、個人的意見や時代も振り返り語ったYOUTUBEが存在します。
よろしければ、こちらからご視聴下さい。
(YOUTUBE 「大下英治」「好きな本について笑いながら語る会」「渋谷神南軒」「岸哲蔵」にて検索可)
…あなたにとって、ヒーローは誰ですか? ヒーローや好きだった人や作品や物を、時には振り返り見つめてはいかがでしょうか…