尾崎豊 ~忘れな草(2)~

■尾崎豊 忘れな草

1992月4月~
俺は、地元米沢を離れ、この月から仙台でひとり暮らしを始めた。

日々は、意外に多忙で、学校→板場(居酒屋)→夜遊びと、
仙台という街の魅力にも、すっかりとはまっていた。

何とか、8時の目覚ましで起き、9時から始まる学校までの時間は、
食欲とニコチンと髪型との格闘であり、その時はワイドショーをBGMに
慣れない習慣と、説明不能のワクワク感とも、もつれあっていたわけで….

「盗んだバイクで走り出す….」
尾崎15の夜

「なんだぁ~~??」

突然の歌に、耳を疑い、身体が塊り、スローモーションのように
ブラウン管テレビを振り返ると….
先日、亡くなった尾崎豊の特集が….

そして、今さっき、俺を刺激したあのメッセージは、
尾崎豊の「15の夜」という曲だという事を知る。

高校時代、オリジナルの曲を作るようになり、
それなりに
歌詞も書いてきたけど、

こんなストレートな歌詞を放つ尾崎豊に
正直、ショックだった。

しかも、汗水流し歌い叫び、時には絶叫しながら泣き、
神にひれ伏すかの如くはいつくばり、
そして、詩人のように、静に語りかけて….

俺は9時を過ぎても、テレビから目が離せず、ワイドショーが放つ
尾崎豊象に、すっかりはまっていた。

….人生の中….
音楽で、俺の心に衝撃を与えた場面が4度あった。

その最後を飾った衝撃は、この朝の尾崎豊だった!

あの朝から鳴り出したんだ。

俺の心で、尾崎豊が….

永遠を告げる賛美歌のように
時を越えたクラクションのように

               ~つづく~